- 塗装をする際は、塗料の密着力を向上させるため、目荒らしをすることがあります。この場合はサンドペーパーなどを使って細かい傷を付けます。また、塗装工事において脆弱になった旧塗膜の除去や錆落としなどを行うことをケレンと言いますが、ケレンと目粗しは同じ意味で使われることがあります。
- プラスチックなどのようにつるつるした材質の表面に塗料を塗ると簡単に剥がれてしまうことがあります。したがって塗膜をいかに基材と密着させるかが重要になりますが、サンドペーパーなどを使って表面に凸凹をつけると塗膜と基材の接触面積を大きくすることができます。ケレンもショットブラスト工法などを使って行うことがあり、目荒らしも同時に行うことができます。
- ケレン・目粗しはその後に塗装を行うため、どの程度丁寧に行ったかがわかりにくい工程になります。ケレン・目荒らしは丁寧に行うと時間はかかりますが精度の高い下地を作ることができます。逆にケレン・目荒らしが不十分だと後に塗膜剥離が起こることがあります。これは塗料本来の付着力が得られなかったために起こる症状で、健全な塗膜であれば劣化しても変色・退色やチョーキングなどが起こるのみで、剥離現象はまず起こりません。